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あおのり先生です。
今回は為替レートに多少の変動を与える経済指標である、
“景気先行指数(米)”を解説していきます。
“景気先行指数”は全米産業審議会(コンファランス・ボード)から
毎月20日前後に発表されます。
景気先行指数(米)とは
アメリカの景気動向を総合的に捉えることを目的に、
10種類の経済指標を元に景気に先行して動くように指数化したものです。
景気先行指数は、以下の10項目の指標を元に、
ウエート付けをして算出されていますが、
2004年を100としています。
景気先行指数の構成指標 | ||||||
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指標名 | ウエイト | 単位 | ||||
週平均労働時間(製造業) | 25.5% | 時間 | ||||
週平均失業保険申請件数 | 3.1% | 千件 | ||||
消費財新規受注 | 7.7% | 百万ドル | ||||
入荷遅延率 | 6.7% | % | ||||
設備財新規受注 | 1.8% | 百万ドル | ||||
新規住宅着工許可件数 | 2.7% | 千戸 | ||||
株価(S&P500) | 3.9% | 1941~1943=10 | ||||
実質マネーサプライ(M2) | 35.5% | 10億ドル | ||||
実質スプレッド | 10.2% | % | ||||
消費者期待指数 | 2.8% | 1966年第一四半期=100 |
景気先行指数が3ヶ月連続で前月比から悪化すると、
景気後退するサインになるとされています。
しかしながら、
既に発表済みの指標を合成して作られるため、
予想が比較的容易であるという特徴があります。
したがって、発表結果が予想外の数字となることは少なく、
マーケットを大きく動かすことはほとんどありません。
景気先行指数の動向
下のグラフは景気先行指数の2008年1月~2014年4月までの推移を表しています。
前月比の場合は、
計測期間が短いので指数の変動が小さいことがわかります。
2008年6月のリーマンショックにより景気が冷え込み
この時は前月比-0.8%を割り込みました。
その後、2010年には大幅に景気悪化した反動から、
急速に景気が回復し、+1.4%まで戻しました。
景気が落ち着きを取り戻してきた2013年以降では、
前月比で-0.1%~+0.7%と安定的に推移していることがわかります。
総合的に今のアメリカの景気先行性を判断すると、
目先数か月は良くなるという数値が出ていることがわかります。
景気先行指数の価格変動幅
市場に与えるインパクトは限定的で、
相場のトレンドを変えるほどの影響力はありません。
ドル円でみると、
0pipsから時には20pips動く程度なので
警戒感はほとんどいりません。
下記では、景気先行指数の為替レートの変動幅を表しています。
4月米景気先行指数発表前後のドル円1分チャート (期間:2014年5月22日 22時17分~23時37分) |
|
価格変動幅 | 9銭 |
5月22日の注目イベント | 注目度 | 前回発表値 | 市場予想 | 市場結果 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
23:00 | (米)4月景気先行指数 |
○ | +0.8% | +0.4% | 0.4% |
3月米景気先行指数発表前後のドル円1分チャート (期間:2014年4月21日 22時36分~23時54分) |
|
価格変動幅 | 5銭 |
4月21日の注目イベント | 注目度 | 前回発表値 | 市場予想 | 市場結果 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
23:00 | (米)3月景気先行指数 |
○ | +0.5% | +0.7% | 0.8% |
2月米景気先行指数発表前後のドル円1分チャート (期間:2014年3月20日 22時21分~23時41分) |
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価格変動幅 | 11銭 |
3月20日の注目イベント | 注目度 | 前回発表値 | 市場予想 | 市場結果 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
23:00 | (米)2月景気先行指数 |
○ | +0.3% | +0.2% | 0.5% |