チャート分析

RSIの正しい使い方(あおのり学校流)

こんにちは、あおのり先生です。

 

価格がどこまで上昇すれば「割高感」が出て、

価格がどこまで下落すれば「割安感」が出たと言えるのか?

 

その判断基準を持つことができれば、

行き過ぎた価格帯で売ることができるし、

買うこともできます。

 

つまり、

より有利なポイントを把握することができるようになり、

取引をする上で売買根拠を明らかにすることができます。

 

そのタイミングを計るためのテクニカル指標として、

RSI(Relative Strength Index)を挙げることができます。

 

RSIの他にも、RCIやストキャスティクスなど、

買われ過ぎや売られ過ぎを表すテクニカル指標がありますが、

その中でも最もメジャーであると同時に

最もシンプルに使えるのがRSIです。

 

RSIとは

 

一定期間内の相対的な「買われ過ぎ」「売られ過ぎ」を表す

代表的なオシレーター系テクニカル指標です。

 

0~100の数値で表示され、

30以下は「売られ過ぎ」を表し、

70以上は「買われ過ぎ」を教えてくれるものです。

 

下のグラフは14日間の期間に設定したRSIです。

RSI

 

70を超えていれば買われ過ぎ圏となり「売りサイン

30を下回っていれば売られ過ぎ圏となり「買いサイン」となります。

 

実にシンプルなテクニカル指標となりますが、

あるマーケット環境で利用するとその効果が絶大になる

という特徴を兼ね備えています。

 

RSIの正しい使い方を動画紹介

 

RSIの正しい使い方を

実際のチャートを利用しながらわずか7分で学べます。

 

 

 

RSIの正しい使い方

 

RSIを使って利益を上げるためには、

その時々のマーケット環境を理解する必要があります。

 

マーケット環境には、

方向感がない時、緩やかなトレンドが出ている時、

強いトレンドが出ている時の全部で3パターンがあります。

 

マーケット環境を理解しないで、

単純に「RSIが70だから売りだ」「RSIが30だから買いだ」と

判断しても利益を上げることはできません。

 

RSIで利益を上げることができる環境は、

下の図チャートのようにマーケットの方向感が乏しい時か、

あるいは緩やかなトレンドの時となります。

RSIの正しい使い方

 

このチャートは方向感に乏しいレンジであることがわかります。

RSIが30を割り込むと価格が反発し、

70を超えれる価格が下落していることがわかります。

 

このように価格の方向感が乏しい時に使うことが、

RSIの正しい使い方、

すなわち利益を上げる使い方となります。

 

RSIの注意点

 

マーケット環境がレンジであったり、緩やかなトレンドである時は

面白いように利益を上げることができるRSIですが、

一度強いトレンドが生じてしまうと、

RSIが全く機能しなくなります。

 

強いトレンドとは下のチャートのように、

ある一定期間に渡り、強い角度で上昇するような時です。

RSIの注意点

 

この図では、RSIが70を超えているので、

売りだと思って入ったものの、

70に張り付いたまま推移しています。

 

強いトレンドが生じている時に

RSIを根拠に売りを入れて見たものの、

その後、価格はグングン値上がりしているために、

大きな含み損を抱えかねないことになります。

 

そればかりか、

折角現れた利益を上げやすい強いトレンドを

見逃してしまう原因にもなってしまいます。

 

単純に70だから売りだとか、

30だから買いだと判断するのではなく、

その時のチャートがどのようなトレンドを描いているのかを

考えながら利用していく必要があります。

 

RSIとトレンドラインの併用

 

トレンド相場とは言え、

RSIを全く利用してはいけないわけではなく、

他のチャート分析ツールと併用する場合に限り、

RSIを利用することもできます。

 

その具体的な方法は、

売買の起点となるトレンドラインと併用して

RSIを用いる手法です。

 

下のチャートでは、

下降トレンドが表れている中で、

下降トレンドラインを引いていることがわかります。

RSIとトレンドライン

 

下降トレンドラインを見ればわかるように、

直近の価格を反落させる角度となっており、

ライン付近まで価格が戻れば

「売りの有効度が高そうだぞ」

という判断を持つことができます。

 

そして、RSIを確認して見ると、

割高感を表す70付近まで上昇してもいます。

 

トレンド系のチャート分析ツールであるトレンドライン、

そしてオシレーター系テクニカルであるRSI、

そのどちらもが「売りサイン」を点灯しています。

 

チャート分析をする際に重要なことは、

自信を持ってエントリーをすることですが、

エントリー根拠が一つの場合よりも、

二つ以上の場合の方が自信を持った売買ができます。

 

自信を持つことができるからこそ、

チャンスと思えるところで拾えることができるので、

結果として利益率や勝率を高めることができます。

 

しかし、エントリーに今一つ自信が持てないと、

チャンスと思えるところで拾うことができず

折角のチャンスを逃してしまうことにも繋がるので、

利益率や勝率が低くなります。

 

トレンドラインとRSIの合わせ技でエントリーすることで、

より自信を持ったエントリーをしていきましょう。

 

RSIの正しい使い方応用編

 

価格の動きとRSIの動きは基本的には一致します。

価格が上昇すればRSIも上昇するし、

価格が下落すればRSIも下落します。

 

ただ、稀に価格の動きとRSIの動きが一致しないことも起こります。

価格が上昇しているのにRSIが下落する、

価格が下落しているのにRSIが上昇する、

というような現象が起こります。

 

価格とRSIの方向性が逆になる状態を

ダイバージェンス」と呼びます。

 

ちょうど下のチャートのような状態が

「ダイバージェンスが現れた!」と見ることができる時です。

RSIの正しい使い方応用編

 

価格は下落して高値と高値を切り下げているにもかかわらず、

RSIは安値と安値を切り上げており、

上昇していることがわかります。

 

安値と安値を切り上げた状態が、

ダイバージェンス形成の条件となります。

 

このように価格が下落しているにもかかわらず、

RSIが上昇している時は、

価格反転のサインと見ることができます。

 

ダイバージェンスが有効になる時は、

RSIが30を割れたり、70を超えたように、

割安感や割高感が現れた場合のみとなります。

 

これらの水準まで到達しない場合は、

価格反転のサインと捉えることができないことには

注意が必要です。

 

ダイバージェンスを使ったエントリーポイント

 

ダイバージェンスは価格反転のサインとなりますが、

そのサインがわかったところで、

どこがエントリーポイントになるかを

掴むことができません。

 

私はRSIにレジスタンスラインサポートライン)を引くことで、

エントリーポイントにするという方法を取っています。

 

具体的に、

価格が下落トレンドのような場合は、

RSIが安値と安値を切り上げ、

そして高値と高値を切り上げた、

上昇トレンドが確定したポイントを

エントリーポイントとしています。

 

下のチャートは、

価格が高値と高値を切り下げている中で

RSIが安値と安値を切り上げ

ダイバージェンスのパターンが現われていることがわかります。

 

ダイバージェンスを使ったエントリーポイント

 

その上でRSIが高値を更新し

上昇トレンドが完成したところでエントリーポイントと

することができます。

 

RSIが前回高値を抜けてから、

価格はその後上昇トレンドへと切り替わっていることがわかります。

 

RSIの計算方法

 

RSIの計測期間は14日間が一般的です。

そのため、14日間のRSIという前提の下に

計算方法を見ていきたいと思います。

 

RSIの計算方法

 

RSIの計算方法は簡単です。

14日間の値上がり幅の合計から、

14日間の値上がり幅と値下がり幅の合計を割るだけです。

 

下落するよりも上昇する回数が多く、

値下がり幅よりも値上がり幅が大きければ、

RSIの値は50を超えることになります。

 

RSIの期間設定

 

RSIの期間設定は一般的には、

週足チャートなら13週、日足チャートなら14日を

利用している人が多いです。

ただし、中には9週や9日を利用される人もいます。

 

週足・・・13週、9週

日足以下・・・14日、9日

 

RSIの設定期間の特徴

 

RSI14日の期間設定の場合は、

振幅が小さくなるために

割高や割安圏を掴みにくくなり、

売買サインも少なくなります。

 

RSI9日の期間設定では、

振幅が大きくなるために、

割高や割安圏を掴みやすくなり、

売買サインも多くなります。

もちろん、騙しもその分多くなります。

 

下のチャートでは、

RSI14日設定と9日設定を比較したものですが、

14日の振幅は小さく、

9日の振幅は大きくなっていることがわかります。

RSIの期間設定