バイナリーオプション

イエレン議長辞任で相場はどう動く?

皆様、こんにちは。K先生です。
バイナリーオプション投資について解説します。

 
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前回のメルマガでもご案内した通り、今週はアメリカの雇用統計をはじめとして重要指標が目白押しです。
 
その中で今回は、今週末の土曜に退任するイエレン議長についてお話ししたいと思います。
 

イエレン議長について

 
まず、本日(日本時間では明けて木曜日)に発表される FOMC政策金利発表とその後の イエレン・米FRB議長 定例会見がFRB議長として発表する最後の場となります。
 
議長退任後も理事として残ることは可能だったにもかかわらずトランプ大統領に辞表を提出し、金融政策には一切関与しないことを表明しております。
 
2017年12月の前回会合で利上げを決めたばかりで、今回は金融政策の現状維持を決める見込みです。
 
今回の会合で追加利上げに踏み切るとの見方は5%にとどまり、次回の3月のFOMCで利上げする との観測が76%になっており、ほぼ間違いなく利上げは行われないでしょう。
 
マーケットの関心は、利上げの有無よりもむしろ今年何回の利上げが見込まれるのかに移っております。
 
具体的には、現在絶好調なアメリカ経済の状況から年3回から年4回へ利上げペースを増やすという見方もあります。
 
イエレン氏は利上げに慎重な「ハト派」としてもともと知られていましたが、任期中の2015年末にゼロ金利政策の解除を決断しました。
 
ゼロ金利解除後の16年初めには中国発の世界同時株安に見舞われましたが、FRBは追加利上げを1年近く先延ばしして沈静化に努めその後は断続的に利上げを断行してきました。
 
そして、任期終了間際の2017年秋には長期国債などの保有資産を圧縮する「量的引き締め」を行いましたがその後も株価は上がり続けています。
 
日銀が未だに量的緩和を継続していることを考えると、イエレン議長は非常に大きな功績を残したと言えるでしょう。
 
本人も辞表の中で「米経済が危機後、しっかり改善したことをうれしく思う」と述べ、金融機関規制については「10年前に比べ金融システムはかなり強くなった。将来の不安定化に耐え、米国の家計や企業を支え続けることができる」と満足感を示していることからも、やれることはやり切ったということが伺えます。
 
しかし、前回の定例会見で「心残りだ」と述べたように目標だった物価上昇率は2%に届かないまま任期を終え、この課題は次のパウエル議長に持ち越されることになりました。
 
現在絶好調であるアメリカ経済を維持できるのかパウエル議長の就任会見にも注目が必要です。
 
では、また次回お会いしましょう。