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あおのり先生です。
為替レートを動かす要因として、
“市場予想”と“市場結果”のギャップが挙げられます。
この乖離にマーケット参加者は注目しています。
“市場予想”から見て“市場の結果”が「良い」のか「悪い」のか、
そして、その大きさがどれほどのものになるのかで、
為替レートは変動することになります。
事前に“前回発表値”と“市場予想”が以下のように公表されています。
ここでは、為替レートの変動に最も大きな影響を与える
米雇用統計を例に出して説明します。
12月6日の注目イベント | 注目度 | 前回発表値 | 市場予想 | 市場結果 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
22:30 | (米)11月非農業部門雇用者数 | ◎ | +20.4万人 | +18.5万人 | |||
22:30 | (米)11月失業率 | ◎ | 7.3% | 7.2% |
“前回発表値”とは、前回の発表で確定した数値です。
つまり、11月発表時点では20.4万人の非農業部門者数の増加があり、
失業率は7.3%であったことを表しています。
“市場予想”とは、経済を分析するアナリストたちが立てた予想を集計し、
予想の中央値を表したものです。
欧米の大手金融機関を中心に
各社アナリストたちの予想の中央値が
市場予想として公表されます。
アナリストたちの予想では、
11月非農業部門雇用者数が18.5万人増加、
11月失業率が7.2%の改善と予想されています。
22時半に、米雇用統計の市場結果の発表があります。
以下のように発表されました。
12月6日の注目イベント | 注目度 | 前回発表値 | 市場予想 | 市場結果 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
22:30 | (米)11月非農業部門雇用者数 | ◎ | 20.4万人 | 18.5万人 | 20.3 万人 |
||
22:30 | (米)11月失業率 | ◎ | 7.3% | 7.2% | 7.0% |
市場結果は、非農業部門雇用者数が市場結果を上回り、
1.8万人も市場予想を上回る結果となりました。
失業率も市場予想を0.2%上回る改善を示すものとなりました。
その結果、マーケットはアメリカの雇用情勢が
予想以上に改善していることを好感されることになり、
買いが買いを呼び、短期間に54銭も上昇することになりました。
米11月雇用統計発表前後のドル円1分チャート (期間:2013年12月6日21時11分~23時11分) |
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価格変動幅 | 54銭 |
このように市場予想が市場結果を上回る場合は為替は上昇し、
市場予想が市場結果を下回る場合は為替は下落します。
その際に注意しておきたいことは、
誰も市場予想を上回ることや下回ることを
正確に当てることができないということになります。
勘でよくなるとか悪くなると決めつけてしまう方もいると思いますが、
誰もその答えはわかりません。