GDP（日）とは | FXの学校なら「あおのり学校ブログ」

あおのり学校へのご来校、いつもありがとうございます。

あおのり先生です。

今回は為替レートにある程度の変動を与える経済指標である、

“GDP(日)”を解説していきます。

なお、GDP(日)は「一次速報値」「改定値」の2つの形式で

年に4回発表されます。

例えば、

第一次速報値が、当該四半期が終了した後45日程度経ってから公表され、

改定値がその30日程度後に公表されます。

GDP(日)とは

日本の実質GDPを内閣府が四半期（年に4回）ごとに合計し、

その集計結果を下に発表されるのがGDPとなります。

その集計結果を最も早く発表されるのがGDP一次速報値となりますが、

内閣府は、一時速報と改定値も四半期ごとに発表します。

この中で市場の注目度が最も高いのが“一次速報値”です。

日本の経済活動をいち早く知ることができるため、

価格の変動幅が最も大きくなります。

ただし、GDP一時速報値がGDP改定値と大きく乖離している場合には、

価格の変動に影響を与えます。

GDPは日本国内の経済活動を総合的に表しているので、

日本経済が良くなっているのか、

悪くなっているのかを一目で理解することができます。

ただし、日本のGDPは各国と比べると、

マーケットの注目度が低く、価格の変動はあまり大きくありません。

GDP(日)の発表時期

日本のGDPには、一次速報値、改定値があります。

それぞれの発表時期は以下の表のとおりです。

GDPの発表時期
時期	一次速報値	改定値
第1四半期	2月	3月
第2四半期	5月	6月
第3四半期	8月	9月
第4四半期	11月	12月

GDP（日）の動向

2007年第3四半期から2015年第1四半期までの

GDPの一次速報値と改定値を下のグラフでは表しています。

まず、一次速報値（青）が発表され、

最後に改定値（赤）で実質GDPの数値が確定します。

図を見ると若干の誤差がありますが、

大体同じ動きをしていることがわかります。

2007年には前年同期比ベースで、

4％ほど成長をしている時期もありました。

しかし、2008年6月のリーマンショックの余波を受け

前年同期比-15.2%にまで落ち込みます。

2009年にはその反動から前年同期比で4.8％ほどGDPが回復するも、

それ以降は前年同期比±5％で推移しています。

2013年以降は0～5％成長をキープしている状況にあります。

日本のGDPは、ほとんど変わらずで推移していることがわかります。

各国の名目GDP比較

下の表は、アメリカ、中国、日本、ドイツ、フランス、イギリス、

オーストラリア、トルコ、南アフリカの9カ国の名目GDPを

1990年から現在にかけて比較した表となります。

1990年から現在までアメリカのGDPは世界で一番を維持しており、

世界のGDPの30％はアメリカが占めています。

90年のGDPはアメリカが約580兆円でしたが、

現在は約1560兆円となっており20年で3倍ほどGDPが拡大しています。

日本は2009年まではアメリカに続き2位に位置していましたが、

中国の資本主義導入による毎年10％を超えるGDPの増加により、

2010年以降さらに中国と日本の差は年々拡大している状況です。

日本は90年に約300兆円であったGDPが現在は600兆円と約2倍ながら、

中国は約40兆円から約800兆円と約20倍の成長をしています。

一方、イギリス、ドイツ、フランスは日本と同様に老大国化しており、

1990年からのGDP増加率は相対的に低位に位置しています。

それぞれ、90年代のGDPと比較すると日本よりは成長しているものの、

それぞれ2倍弱の増加に留まっています。

オーストラリアのGDP増加の猛追は凄まじく、

90年代と比較すると約５倍、

トルコ、南アフリカが約4倍と先進国を尻目に、

かつて後進国と言われていた国が躍進しています。

GDP一次速報値の価格変動幅

市場に与えるインパクトは限定的で、

相場のトレンドを変えるほどの影響力はありません。

ドル円でみると、

5pipsから時には30pips程度動くこともあるので、

多少の警戒感を持っておきたい指標です。

下記では、GDP一次速報値発表時の為替レートの変動幅を表しています。

GDP一次速報値発表前後のドル円1分チャート（期間：2015年5月20日　8時5分～9時31分）
価格変動幅	6銭

5月20日の注目イベント			注目度	前回発表値	市場予想	市場結果
08:50		(日)第1四半期GDP・一次速報値[前期比]	◎	+0.4％	+0.4％		+0.6％
08:50		(日)第1四半期GDP・一次速報値［前期比年率］	◎	+1.5％	+1.6％		+2.4％

GDP一次速報値発表前後のドル円1分チャート（期間：2015年2月16日　8時4分～9時29分）
価格変動幅	13銭

2月16日の注目イベント			注目度	前回発表値	市場予想	市場結果
08:50		(日)第4四半期GDP・一次速報値[前期比]	◎	-0.5％	+0.9％		+0.6％
08:50		(日)第4四半期GDP・一次速報値［前期比年率］	◎	-1.9％	+3.7％		+2.2％

GDP一次速報値発表前後のドル円1分チャート（期間：2014年2月16日　8時4分～9時29分）
価格変動幅	13銭

2月16日の注目イベント			注目度	前回発表値	市場予想	市場結果
08:50		(日)第4四半期GDP・一次速報値[前期比]	◎	-0.5％	+0.9％		+0.6％
08:50		(日)第4四半期GDP・一次速報値［前期比年率］	◎	-1.9％	+3.7％		+2.2％

GDP一次速報値発表前後のドル円1分チャート（期間：2014年11月17日　8時4分～9時29分）
価格変動幅	33銭

11月17日の注目イベント			注目度	前回発表値	市場予想	市場結果
08:50		(日)第3四半期GDP・一次速報値[前期比]	◎	-1.8％	+0.5％		-0.4％
08:50		(日)第3四半期GDP・一次速報値［前期比年率］	◎	-7.1％	+2.2％		-1.6％

GDP一次速報値発表前後のドル円1分チャート（期間：2014年8月13日　8時4分～9時29分）
価格変動幅	2銭

8月13日の注目イベント			注目度	前回発表値	市場予想	市場結果
08:50		(日)第2四半期GDP・一次速報値[前期比]	◎	+1.6％	-1.8％		-1.7％
08:50		(日)第2四半期GDP・一次速報値［前期比年率］	◎	+6.7％	-7.0％		-6.8％

GDP一次速報値発表前後のドル円1分チャート（期間：2014年5月15日　8時4分～9時29分）
価格変動幅	10銭

5月15日の注目イベント			注目度	前回発表値	市場予想	市場結果
08:50		(日)第1四半期GDP・一次速報値[前期比]	◎	+0.1%	+1.0%		+1.5％
08:50		(日)第1四半期GDP・一次速報値［前期比年率］	◎	+0.3%	+4.2%		+5.9%

GDP改定値の価格変動幅

GDP一次速報値ほどのインパクトもなく、

価格変動幅は非常に小さい水準に留まりやすいと言えます。

ドル円で見ると、

0pipsから時には10pips程度動くだけなので、

ほとんど警戒感も必要ない指標です。

下記では、GDP改定値発表時の為替レートの変動幅を表しています。

GDP改定値発表前後のドル円1分チャート（期間：2015年6月8日　8時10分～9時30分）
価格変動幅	3銭

6月8日の注目イベント			注目度	前回発表値	市場予想	市場結果
08:50		(日)第1四半期GDP・改定値報値［前期比］		+0.4％	+0.7％		+1.0％
08:50		(日)第1四半期GDP・改定値［前期比年率］		+0.5％	+2.8％		+3.9％

GDP改定値発表前後のドル円1分チャート（期間：2015年3月9日　8時10分～9時30分）
価格変動幅	4銭

3月9日の注目イベント			注目度	前回発表値	市場予想	市場結果
08:50		(日)第3四半期GDP・改定値報値［前期比］		+0.6％	+0.5％		+0.4％
08:50		(日)第3四半期GDP・改定値［前期比年率］		+2.2％	+2.2％		+1.5％

GDP改定値発表前後のドル円1分チャート（期間：2014年12月8日　8時10分～9時30分）
価格変動幅	22銭

12月8日の注目イベント			注目度	前回発表値	市場予想	市場結果
08:50		(日)第3四半期GDP・改定値報値［前期比］		-0.4％	-0.1％		-0.5％
08:50		(日)第3四半期GDP・改定値［前期比年率］		-1.6％	-0.4％		-1.9％

GDP改定値発表前後のドル円1分チャート（期間：2014年9月8日　8時13分～9時33分）
価格変動幅	7銭

9月8日の注目イベント			注目度	前回発表値	市場予想	市場結果
08:50		(日)第2四半期GDP・改定値［前期比］		-1.7％	-1.8％		-1.8％
08:50		(日)第2四半期GDP・改定値［前期比年率］		-6.8％	-7.0％		-7.1％