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スティーブンスRBA総裁会見

あおのり学校にいつもご来校頂き、

誠にありがとうございます。

 

今回は、オーストラリアの要人発言の中でも、

最も注目度の高いRBA議長会見に迫ります。

RBAB議長の発言は、今後の豪金融政策に

大きな影響を与えるだけにマーケットから注目され、

注目されるからこそ外為マーケットに変動を与えます。

 

RBA議長の発言が特に注目されるのは、

RBAキャッシュターゲットの後に行われる、

RBA(オーストラリア準備銀行)議長の会見です。

会見の内容次第で、マーケットに大きな変動を与えることになり、

ドルの変動が大きくなるために、要警戒の要人発言となります。

 

RBA議長は、メディアへのインタビューや政府議会での証言、

IMFなどの国際的な機関で発言を行いますが、

RBAキャッシュターゲット後の会見の注目度が最も高いと言えます。

 

RBA総裁会見とは

RBA総裁が行う裁会見のことです。

RBA総裁の講演は、今後のRBAの金利政策の見通しを知るうえで重要であり、

その内容を受けて相場が大きく動くことになります。

また、現在では豪ドル高けん制発言などで、

豪ドルの上値を重くする発言を取っています。

 

RBAを構成するメンバーは、総裁1名、副総裁1名、

財務次官1名他、財務大臣の指名を受けた6名の外部理事の

計9名からなりますが、RBA総裁会見では総裁個人の意見が述べら、

9名のメンバーの総意ではないことに留意が必要です。

 

現RBA総裁のスティーブンス氏とは

オーストラリア準備銀行総裁グレン・スティーブンス氏は

1958年にシドニーで生まれ、シドニー大学で経済学部卒業後、

ウエスタンオンタリオ大学にて修士号を取得しました。

 

サンフランシスコ連邦準備銀行で客員研究員としても就任し、

その後RBAにおいて、経済分析部門部長、国際部門部長、副総裁などの役職を歴任。

2006年9月よりRBA総裁を務めています。

スティーブンススティーブンスRBA総裁
RBA総裁会見の動向

下の表では、過去のRBA総裁講演において

どのような発表がされてきたのか、

主要ポイントを抜粋し掲載しています。

スティーブンスRBA総裁会見の注目内容
15/7/22 ・依然として一段の利下げが選択肢にある
・(豪ドルについて)期待通りに下落し豪経済に歓迎すべき効果をもたらしている
・(豪ドル相場について)混乱を比較的ほとんど伴わずに調整が進んでいるようであり、景気浮揚効果が表れつつある。例えば、サービス貿易の伸びは加速しつつある。過去1年のサービス貿易の『純輸出寄与』は国内総生産(GDP)の約0.5ポイントに相当し、同じ時期の鉄鉱石輸出の成長寄与とほぼ同じだ
・(豪経済について)経済成長の実績が散々な結果とはとてもいえないものの、幾らか期待外れとなる一方、インフレがうまく抑制されてきた期間を通じて、金利は非常に低い水準まで低下してきた
・(豪経済について)以前にも述べたように金利がさらに引き下げられる可能性があるかどうかという問題は、引き続き検討課題だ
15/7/1 ・豪ドルはさらに下落する公算で、その必要があるとこれまで言ってきた。その見解に変わりない
・中国株式市場が不安定になっているものの、豪経済のリバランスに影響は及ぼさない。これまで公表している以上に追加することはとくににない
15/6/30 ・さらなる豪ドル安の可能性があり、必要だ
・豪ドルに対するRBAの見方は変わっていない
15/6/10 ・豪ドル相場はさらなる下落が必要
・持続的な成長にプラスとなるなら追加緩和の用意も
・金融政策だけでは必要とされる全ては実現できない
・豪ドルはさらに下落する必要
・追加緩和の可能性にオープン
・利上げの検討を開始するまでにはかなりの時間がある
15/4/28 ・会合前に金融政策に関してコメントしない
15/4/21 ・為替レートが経済の調節の役割を果たしている
・さらに為替レートの調整の可能性
・豪ドルがもう少し下がらなければ驚きだ
15/4/20 ・(利下げについて質問され)検討される必要がある
・豪ドルは一段と下落する可能性が非常に高い
15/3/20 ・為替相場の下落が経済的な移行を支援している
・豪州の企業や家計では楽観的予想が後退している
・平均を下回る成長期となる公算が最も大きい
・米利上げなら市場に多少の混乱を生じるだろう
・米金融政策はしばらくの間緩和的である可能性
・豪ドルは著しく下落したが、まだ不十分の可能性
・金利水準が成長を抑制しているとは思わない
15/2/13 ・経済成長はトレンドのペースを下回っている
・インフレは低い水準を維持するだろう
・豪ドルは一段と下落する公算が高い
・金融政策には経済をさらに支える余地がある
・豪ドルの下落は貿易部門にプラスとなる
15/2/9 ・中国企業は長期的には米ドルよりも人民元での決済を選択するだろう(金融政策や経済見通しについては言及せず)
14/12/11 ・豪ドルは1豪ドル=0.75米ドルに近づくべき
・豪ドルにとって1豪ドル=0.85米ドルより0.75米ドルが望ましい
・豪ドルは現在の水準に対して1年で下落する可能性がかなり高い
14/9/25 ・金融構造はうまく機能している
・マクロ・プルーデンスな手法が万能薬であるか懐疑的
・マクロ・プルーデンスな手法の活用にはオープン
14/7/22 ・G20の成長アジェンダが回復を後押しする可能性がある
・合理的に一段の金融政策が必要なら検討、さしあたり現時点で想定されうるすべての合理的なことを実施
14/7/11 利下げ予想に対する特別な見解はない
14/7/3 ・投資家は豪ドル下落の可能性を過小評価している
・需要を支えるためしばらくは緩和的政策
・中銀には金利面でまだ手段が残されている
・緩和的政策の効果はまだ全面的には発揮されていない
・最近のGDPデータは本当の成長ペースを誇張している可能性
・現時点で正常な政策金利は恐らくより低い水準にある
14/6/9 ・金融政策に関しては言及せず
14/4/3 住宅部門で行き過ぎがあった場合、問題を解消するには長い時間が必要となる
・鉱業部門の下降乗り切りに期待できる兆候
・中期の課題は雇用不足ではない、労働者の不足
・住宅価格は下落もあり得ることを忘れるべきでない
失業率、やや悪化の公算世界の市場に、ウクライナ問題による大混乱は見られない
14/3/26 ・インフレ見通しは中期的な目標に合致している
・豪ドル安と世界情勢の改善が成長を支援する
・主要国の金融政策の方向は分かれてくる公算
・資源価格のトレンドに注視
・ここからの豪ドル相場の方向性はファンダメンタルズの見方次第
・金融政策の引き締めは常に困難
・交易条件の悪化が見込まれており、交易条件の悪化に伴って豪ドルが下落しなければ驚き
・インフレ期待はしっかり抑制されている
・豪州の潜在成長率は3%をやや越える水準
・RBAは資産価格やレバレッジを十分注視する
・予想される長期的な豪ドルの水準は現在よりも低い
・今年の世界経済の見通しは良い
・世界的に通常の金融政策に最終的には戻るだろう
・米FRBの姿勢は正しい
・日本から資金が流入する可能性が高い
・NZのコモディティにとって中国は決定的に重要
14/3/7 ・金利の安定期間を見込む
・豪州の交易条件に一段の低下が見られる
・豪経済はトレンドを下回って推移している
米FOMCの決定は大きな混乱にはなりにくい
・豪ドルの水準、これまでの基準と比較して割高
・世界経済の見通しは上向きインフレ見通しは以前よりやや高め
・為替レートは依然として歴史的な基準より高い
・現時点で利下げの必要ないと判断
・金利安定がいつまで続くかは分からない
・家計の抱える債務は非常に大きい
・住宅価格下落の可能性を認識
・米FOMCの決定は大きな混乱にはなりにくい
・豪経済はトレンドを下回るペース
・現時点では金利を引き下げる必要はない
・金利安定がいつまで続くかは分からない
・金融政策は非常に緩和的
・豪ドル、米ドルに対して0.90ドル以上はRBAの評価よりも高い
13/12/18 ・インフレはターゲットに沿っている
・追加緩和については引き続き予断を持っていない
・豪ドルは依然として不快なほど高い
・金融政策は需要を支える背景の一つ
・理事会は十分な緩和に満足している
・資源部門への投資はかなり減少へ
・介入について考えたが控えることを決めた
・為替介入はファンダメンタルズに逆らえない
・為替介入は経済的基礎に逆らえない
・現状の政策金利はかなり低い
・必要であれば追加利下げを行う
13/12/12 ・豪ドル米ドルは0.8500米ドルに近づく必要
・FRBがそう遠くないうちに(刺激策を)縮小することを望む
・経済に拍車をかけるために、豪ドルが安くなることが望ましい
・豪ドル安が経済を促進するために望ましい
・豪ドルの通常の水準は現在のレートより低い

 

RBA総裁会見の価格変動幅

星星星星星

豪ドルで見ると、

10pips~100pips程度動くレベルのために

マーケットからは大いに注目される材料です。

総裁会見の重要発言の時間が前後することから、

チャートでの変動は載せていません。