こんばんは、あおのり先生です。
あおのり学校へのご来校、いつも誠にありがとうございます。
今回の為替変動に大きな影響を及ぼす、
“米10年国債利回り”について解説していきます。
その前に、国債と言われてもピンとこない方もいるかもしれませんので、
国債から説明していきます。
国債とは
国債とは、大掛かりな建物や橋や道路などの公共投資をする際に
国が必要とするお金を借りるために発行される国の借用証書となります。
企業が発行する株式とは異なり、
国債は国が発行しているだけに、信用力は株式より高くなります。
国債を発行している国が破綻しない限りは、
国債は元本が保証され金利もつく安全な金融商品とみなされています。
なお、
世界規模の不安材料(戦争、金融不安など)が起こった時は、
世界最大の軍事力・経済力を有する米国債を買う動きが活発化する傾向があります。
下の画像はアメリカの国債になりますが、
今は電子化されているために国債が紙ベースで発行されてはいませんが、
当時はこのような米国債が発行されていました。
![アメリカの国債(10年)](https://aonorifx.com/blog/wp-content/uploads/2013/07/WS001921.jpg)
米10年国債利回りとは
利回りとは投資額に対する収益の割合を表します。
米10年国債を10年間保有した際に、最終的に貰える収益金額を表したものです。
なお、
アメリカ政府が発行する国債の中でも、
10年間保有できる国債を米10年国債と言います。
機関投資家が活発に売買するのが10年国債となるために、
国債の中でも2年や5年国債よりもその動向が注目されます。
国債利回り低下しているときは、
米国債で持っていても利回りが低くなるために投資家はお金を増やしにくいので、
円やユーロ、あるいはその他新興国通貨にお金を振り向けます。
つまり、ドル安になりやすくなるのです。
逆に、米国差利回りが上昇しているときは、
米国債で持つことで最終的に貰えるお金も増やしやすくなるので、
円やユーロ、あるいはその他新興国通貨を売ってドルにお金が回帰します。
つまり、ドル高になりやすくなるのです。
米10年国債利回りの現状
2009年6月には3%台後半で推移していた米10年国債利回りは、
2012年6月には1.5%台まで下落していました。
しかし、2013年に入ってからは再び上昇してきており、
2013年6月には3%に迫るまでに上昇しています。
![米10年国債利回り](https://aonorifx.com/blog/wp-content/uploads/2013/07/WS001922.jpg)
(チャート期間:2009年6月~2013年6月)
ドル円のチャートと米10年国債利回りの動向は
相関関係がかなり高いことがわかります。
下のチャートは、米国債10年利回りと同期間のドル円週足チャートとなります。
![ドル円 週足チャート](https://aonorifx.com/blog/wp-content/uploads/2013/07/WS001923-1024x432.jpg)
(チャート期間:2009年6月~2013年6月)
米10年国債利回りが上昇すれば、ドル円も上昇し、
米国債利回りが下落すれば、ドル円も下落している動きを確認できます。
ドル円の動きを見る上で、米10年国債の動向もチェックしていくと、
より為替レートの動きも掴みやすくなるはずです。