利益を出しやすい通貨ペアは?
こんにちは、あおのり先生です。
現在、ドルとユーロと円の通貨安競争が本格化してきています。
通貨の価値を引き下げることによって、自国企業の価格競争力を
高め、海外にモノを売れやすくするためです。
そうなれば、国内の生産活動が活発化し、国内の雇用問題も
解決されます。
そのための通貨切下げ競争です。
事実、アメリカではドル安に経済をシフトするよう、追加の金融緩和を
してくるのではないかという観測が日に日に強まっています。
現状では、どのような緩和策が打ち出されるのか正式には決まって
いないのですが、もっとも有力な緩和策としてFRBによる国債買い入れ
策が有力です。
FRBが市中に出回る米国債を買い入れることで、ドル紙幣を市中に
出回らせようと言う緩和策です。
ドルが出回る量が増えれば、ドルの希薄化が高まります。
その希薄化こそが、ドルの価値を引き下げる要因となるのです。
そのため、大幅な米国債買い入れのプロジェクトが実行に移されれば、
さらなるドル売りの流れに拍車がかかるでしょう。
また、日本でも10月4日・5日の日銀政策決定会合で、円高防衛策の一環として
金融緩和観測がだされるのではないかという見通しが強まっています。
仮に、実行されれば円は売られやすくなることが考えられます。
そのため、なかなか円も買いづらいといった状況です。
一方で、欧州ではスペインやアイルランドの国債格下げの問題が台頭してきており、
財政問題が深刻化しています。
ユーロも欧州の経済情勢を考えれば、これから国債問題が数多く取り上げられることが
予想され、ユーロも買いづらい展開と言えそうです。
しかし、今のマーケットを見ていると、ユーロが買われやすくなっています。
日米の金融緩和観測が、EUの財政懸念よりも深刻に受け止められているからでしょう。
チャートの動きを見ても、実際にユーロ円は上げていますし、ユーロ円以上に、
ユーロドルは上昇しています。
■ユーロ円1時間足チャート
http://fxao.net//chartimg/0929eurusd.jpg
■ユーロドル1時間足チャート
http://fxao.net//chartimg/0929eurjpy.jpg
ということは、上昇の勢いが強いユーロ円を買うよりも、ユーロドルを買ったほうが
利益を出しやすい相場であると言うことがわかります。
このような相場のときに、多くの個人投資家の方がやってしまう過ちは、
利益を出しやすいユーロドルを買うのではなく、ユーロ円を買ってしまう
ということです。
なぜこういう行動に出てしまうのかと言うと、ユーロ円が身近な存在であ
ということが挙げられます。
ドル円、ユーロ円、ポンド円、豪ドル円などは身近な存在ですが、ユーロドル
となると、円が入っていないためトレードには二の足を踏んでしまう方が
多くいるように感じます。
そのような通貨ペアの知識もないし、調べるのも面倒だからだと思います。
でも、それでは利益を出すせっかくのチャンスを逃していかねません。
また、通貨ペアの仕組みを知らないことも原因なのかもしれません。
たとえば、ユーロ円の価格を出す際には、以下のような算式を用います。
1ドル=83.87円(ドル円)
1ユーロ=1.3577ドル(ユーロドル)
ユーロ円=83.87×1.3577=113.87円
上記の計算式を見てもらえばわかるように、基軸通貨ドルがユーロ円を買うときに
どうしても絡んできます。
そのため、ユーロは円に対して上昇しているにもかかわらず、ドルの下落分も含まれるため、
結局はユーロ円の上昇が相殺されてしまうのです。
今の相場のように、ユーロが強くドルが弱いときには、ユーロ円を買うのではなく、ユーロドルを
直接買ったほうがより利益を出しやすくなります。
このように、チャンスを掴むためにも、できるだけ複数の通貨ペアチャートをみる
必要があります。
ドル円、クロス円だけではなく、チャンスを掴みやすい通貨ペアも探してみてください。