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あおのり先生です。
今回は豪ドルに変動を与える経済指標である、
“生産者物価指数(豪)”を解説していきます。
“生産者物価指数”はオーストラリア国家統計局から
四半期最初の月下旬に年4回発表されます。
![ABS_House](https://aonorifx.com/blog/wp-content/uploads/2014/08/ABS_House.jpg)
生産者物価指数(PPI)とは
オーストラリアの販売業者の販売価格を調査し、
生産者による商品やサービスの売値の変化を指数化したものです。
生産者物価指数の英語表記は“Producer Price Index”となります。
生産者物価指数は、
「完成品」「中間財」「原材料」に分類されて発表されます。
原材料や中間財といった途中過程よりも、
完成品の方がより消費者の生活実感に近い物価であるために
市場で注目されるのは完成品の物価指数となります。
実際に、この数値が生産者物価指数として一般的にニュースなどで発表されます。
物価が上昇しているか否かを教えてくれる経済指標となるため、
その国のインフレやデフレの状況を教えてくれる指標となります。
例えば、
インフレとなれば各国中央銀行(日本銀行、FRB、ECBなど)は、
私たち消費者の生活を圧迫する物価上昇を抑制する必要があるため
政策金利を引き上げる必要があり、
政策金利が引き上げられればその国の通貨の価値が上がります。
逆に、デフレとなれば、
モノが売れず物価が下がり失業者が増えるので、
景気をよくするために政策金利を引き下げる必要があり、
政策金利が引き下げられればその国の通貨の価値が下がります。
そのため、
オーストラリアの中央銀行の金融政策を予測する際に
注目される指標となります。
インフレを表す2大経済指標
インフレを表す、特に注目される指標は2つあります。
生産者物価指数(PPI)と消費者物価指数(CPI)です。
PPIとCPIの違い | ||||||
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経済指標 | 違い | |||||
生産者物価指数(PPI) | 物価の変動を生産者側から測るもの | |||||
消費者物価指数(CPI) | 物価の変動を消費者側から測るもの |
物価変動は、生産者側の「完成品」から
最終的に消費者が購入する「消費者物価」という順番で波及するため、
生産者物価指数は消費者物価指数の動向を見る上で注目されます。
インフレになれば、物価を抑えるために中央銀行は、
政策金利を引き上げるなどの金融政策を実施してきます。
政策金利が上昇すれば、その国の通貨で持っているとより多くの金利がつくので、
その通貨価値の魅力は高まり、上昇します。
政策金利が上昇し、私たち為替ユーザーのスワップ金利も高まれば、
その通貨を買い持ちしたいという動機付けとなるでしょう?
このように中央銀行はこれらインフレ指標を重視しています。
金融政策を変えるほどの影響があるため、
生産者物価指数と消費者物価指数の動向の注目度は高いのです。
生産者物価指数の動向
下の2つのグラフは2009年第四四半期~2015年第1四半期までの
生産者物価指数の“前年比(コア)”の推移を表しています。
![](https://aonorifx.com/blog/keizai/aud/bukka01.jpg)
前年比(コア)の場合は年単位で比較しているので、
計測期間が長いため大きな指数の変動が起きていることがわかります。
2009年は前期比年率で0%の増減率であったものの、
2010 年には前期比年率 3.4%の上昇となりました。
その後、1%に落ち込むものの、
2012年第4四半期から上昇トレンドを描き出し、
2014年には2%台を回復している状況です。
各国の生産者物価指数比較
下の表は、アメリカ、日本、中国、ユーロ圏、ドイツ、イギリスの5カ国の
生産者物価指数“前年比”を2010年1月から現在にかけて比較した表となります。
![](https://aonorifx.com/blog/keizai/etc/bukka01.jpg)
生産者物価指数の価格変動幅
豪ドルに与えるインパクトは限定的で、
相場のトレンドを変えるほどの影響力はありません。
ただし豪ドル円で見ると、
10pipsから時には30pips程度動くこともあるので、
警戒感を持っておきたい指標です。
下記では、豪生産者物価指数の豪ドル円の変動幅を表しています。
第2四半豪生産者物価指数発表前後の豪ドル円1分チャート (期間:2015年7月31日 9時50分~11時15分) |
|
価格変動幅 | 8銭 |
![]() |
7月31日の注目イベント | 注目度 | 前回発表値 | 市場予想 | 市場結果 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
10:30 | ![]() |
(豪) 第2四半期生産者物価指数 |
○ | +0.7% | ― | ![]() |
+1.1% |
第1四半豪生産者物価指数発表前後の豪ドル円1分チャート (期間:2015年5月1日 9時50分~11時15分) |
|
価格変動幅 | 8銭 |
![]() |
5月1日の注目イベント | 注目度 | 前回発表値 | 市場予想 | 市場結果 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
10:30 | ![]() |
(豪) 第1四半期生産者物価指数 |
○ | +1.1% | ― | ![]() |
+0.7% |
第4四半豪生産者物価指数発表前後の豪ドル円1分チャート (期間:2015年1月30日 8時50分~10時10分) |
|
価格変動幅 | 19銭 |
![]() |
1月30日の注目イベント | 注目度 | 前回発表値 | 市場予想 | 市場結果 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
09:30 | ![]() |
(豪) 第4四半期生産者物価指数 |
○ | +1.2% | ― | ![]() |
+1.1% |
第3四半豪生産者物価指数発表前後の豪ドル円1分チャート (期間:2014年10月31日 9時52分~11時12分) |
|
価格変動幅 | 7銭 |
![]() |
10月31日の注目イベント | 注目度 | 前回発表値 | 市場予想 | 市場結果 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
10:30 | ![]() |
(豪) 第3四半期生産者物価指数 |
○ | +2.3% | ― | ![]() |
+1.2% |
第2四半豪生産者物価指数発表前後の豪ドル円1分チャート (期間:2014年8月1日 9時50分~11時13分) |
|
価格変動幅 | 12銭 |
![]() |
8月1日の注目イベント | 注目度 | 前回発表値 | 市場予想 | 市場結果 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
10:30 | ![]() |
(豪) 第2四半期生産者物価指数 | ○ | +2.5% | ― | ![]() |
+2.3% |