ドル円急反発の原因と次の展開は!?
ドル/円が大きく値を上げています。
なんで値を上げているのでしょうか?
こんばんは、あおのり先生です。
5日からドル円が急騰しているのはチャートを見れば解る通り、
そして、そのきっかけとなったのが
■12月(米)ADP全国雇用者数
が良好な結果であった為というのは
既にご存じのところかと思います。
そして、本日22:30には同じ雇用関連指標である、
12月(米)非農業部門雇用者数が発表となります。
当然、同じ雇用関連の指標だけあって、
多くのトレーダーにその結果が注目されています。
しかし、ただ単純にADPが良かったからドル/円が
買われたのでしょうか?
要するに、
はたして指標が良かったと言う材料に反応しただけだったのか?
ということです。
実は、指標発表前には既にドルに買い戻しの手が伸びやすい
【地合い】が整っていました。
ドル買いの大きな要因はユーロに対しての
市場心理が悪化していることが影響しています。
ユーロ圏が危ういという心理が大きくなってきているから、
ドルが一時的なマネーの逃避先になっているのです。
その矢先に、
ドルのポジティブ材料が出たことで、
ドル/円が大幅反転したに過ぎません。
試しに、
ユーロ/ドルのチャートを見ると、
1月4日に高値1.34ドルをつけていた価格が、
1.29ドルまで値を下げてきています。
ユーロの大幅下落、ドルの大幅反発
と言ってもいいでしょう。
なんでこんなにユーロが下げているのかというと、
ユーロ圏の落第国家スペインやポルトガルと
優等生国家のドイツの国債利回りが
急拡大していることが影響しています。
ユーロ圏では、
ギリシャやアイルランドはEUとECBに救済されましたが、
スペインやポルトガルは自力再建を目指しています。
しかし、
マーケットは自力再建は無理だと見ているようで、
スペインやポルトガルの国債利回りが上がっているのです。
信用力の低い国に、
誰も低利でお金を貸してくれないから、
利回りが上昇しているのは当然です。
こういったことを反映して、
ユーロが崩れているわけです。
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では、
これ以上ユーロが崩れたらどうなるのでしょうか?
今はユーロ/ドルで見ても
11月末に付けた最安値1.296ドル台でなんとか
首の皮一枚なんとか繋がっているといった状況です。
このサポートを下に抜けた時はどうなるのでしょうか?
それは、
ドルのさらなる上昇につながることになるでしょう。
ユーロが嫌気されている状態で、
1.296ドルを割り込めば投資家心理は一層悪化し、
その受け皿としてドルがますます選好されやすくなります。
ユーロという流通量が世界第2位の通貨が下落したことによる受け皿は、
世界一位の流動性を誇るドルがもっとも有力です。
なぜなら、
オーストライアのような、
人口が2,000万人規模の国の経済力では、
ユーロ下落の受け皿には限界がありますからね。
ということで、
ユーロが値を下げていけばいくほど、
ドルは買われやすくなります。
その結果として、
ドル/円においてもドルは値を切り上げていきます。
ユーロ/ドル1.296ドル割れは、
ユーロがさらに崩れ、ドルが値を上げやすいポイントになるだけに、
サポートを割れるか否かには最注目です。
以上のように、
複数の通貨ペアを見た上で売買判断を下せれば、
トレンドライン分析だけでの売買判断よりも心強い支援材料となります。