ドル円70円台突入はあるか?なしか?

ドル円は915日に行なわれた日銀の為替介入の水準をあっさりと更新。

歴史的な円高の中、週末のG7を迎えようというところです。

 

こんにちは、あおのり先生です。

 

『日本政府の為替介入』

『日銀の金融緩和(実質ゼロ金利)』

『日銀の量的緩和(5兆円規模の基金創設)』

などなど、

 

我々日本も政府・中央銀行が足並みを揃えて

円高阻止の動きを見せたわけですが、

現状効果はイマイチという状況です。

 

 

『一体どこまで円高は続くのか?』

 

 

関心を寄せている投資家さんは多いはずですが、

まずは大局(大きな流れ)を抑えて下さい。

 

 

今のドル円の下降トレンドは

ドル安によってもたらされているということです。

今の円高は円が買われているのではなく、

『ドルが売られている』と表現した方がより正確でしょう。

事実ユーロ円、オージー円などのトレンドは上昇です。

 

 

その背景はもちろん米国の緩和策を期待してのものです。

量的(一部では1兆ドル規模とも)にもスピード的にも

国家一丸となりドラスティックに動いてくるはずなので、

ドル売りアイデアはどんな投資家にとっても当然の流れです。

 

 

それを踏まえて

『一体どこまで円高は続くのか?』

 

 

注目しなければならないのは、

日本時間の9日午前に開催されるG7です。

 

 

【米欧】

『元切り上げ要求・為替は経済の実勢水準であるべき』

【中国】

『元の切り上げは国内の経済の混乱から世界経済へのダメージが大きい』

 

 

という2つの主張のぶつかり合いになると思いますが、

各国とも国益を守るために必死でしょうから、

両者一歩も引かない激しい牽制合戦が繰り広げられるでしょう。

 

 

元切り上げという形が前向きに検討されるような決着がつけば

我が国にとっては御の字ですが、そうならない場合は、

アメリカはアメリカでより強力な緩和策を打ち出し、

ドル安の流れを急激に推し進めていく機運が高まっていくでしょう。

 

 

となると、

ドル円の80円割れなんていうのも近々現実味を帯びてくるので、

日本政府としては相当に苦しい状況に身を置くことになります。

 

 

為替介入という裏の手はもちろんまだ残っていますが、

米欧が中国に主張する内容は、

日本が行った為替介入(通貨水準のコントロール)と

見事に反対なので、日本の為替介入自体がやり玉に挙げられる可能性はあります。

 

 

日本政府の対応は、

中国側のポジションを取り

『介入は自国の経済を守るためにこれからも断固として行う』

もしくは、

『介入は急激な円高を防止する一時的な措置』

とお茶を濁して誤魔化すのか。

そのどちらかでしょう。

 

 

恐らく無難に後者だとは思いますが、

その場合は緩やかな円高は認めるということになるので、

本当に緩やかにドル円は下降していくことでしょう。

 

 

前者の断固として介入を行っていく立場を取ったとしても、

前回の介入の効果が一時的だったように、ドル売りの『大局』に

逆らう決定的な要因にはならないでしょう。

 

 

今夜発表の米雇用統計の結果が予想より大幅に悪化した場合の

急激なドル安に対し、緊急的に円売り介入を行い、G7を前に

より強固な断固とした態度を見せるシナリオも想定できます。

これも一時的なものになると思いますが。

 

 

大局や地合いの強さ弱さで今の相場の流れを見るならば、

カードは切りつくした日本、ドル円の下降トレンドは

継続すると考えるのが現状では妥当な判断だと思います。

 

 

チャートのトレンドを作り出している理由、

大口の投資家がドルを売っている理由、

ひとつひとつ積み重ねていけば、

おのずとチャートの方向性は見えてくるものです。

 

 

介入後からのドル円の下降トレンドで利益を上げるのが、

とてもやりやすかったように。

大きな流れを抑えるのは利益にとても効果的です。

 

 

まずは、為替市場で起きている大きな流れをつかみ、

トレンドラインを使って上手に利益を上げていきましょう。

 

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