ドル急反発の原因は?

 

米金利大幅上昇という市場の変化がドル買いに繋がっている。

このままドル買い優位の展開が続くのか?

 

こんばんは、あおのり先生です。

 

外為市場には、先月の為替介入の時のように大口の買いが

入って、ドル/円相場は大きく反発してきました。

 

『日銀の為替介入か?』

・・と、鋭い思惑を抱く方もいらっしゃることでしょう。

 

しかし、おそらく政府・日銀は介入してきていません。

 

政府・日銀の介入ではなくアメリカの金利が上昇している

ことが原因であると言えそうです。

 

 

アメリカの金利動向に影響されると言うことは、1015日に配信して

いるメルマガの中で、すでにお伝えしていることです。

 

直近でメルマガの会員になっていただいた方も多くいらっしゃるので、

今回は1015日のメルマガを以下に一部抜粋します。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

1015日メルマガより

 

ドル安の背景には、米国の追加緩和観測、00.25%という低金利政策の

長期化など米国政府が意図的にドル安政策を推し進めているといった思惑

などが影響していそうです。

 

 

そして、

ドルのキャリートレードが本格的に加速しているようです。

 

 

キャリートレードとは、低金利で安く調達できる通貨などを売って、

より高い利回りのものに投資することを言いますが、

 

安く調達した米ドルを売って、高い利回り先に投資する

ドルキャリー取引による大相場が金融緩和観測により加速しているといった

ことが起こっている可能性は高いと思います。

 

そこで、ドルキャリーが加速している原因を考えてみたいと思います。

 

 

 

引き合いに出したいのが、

世界に先駆けて金融緩和、低金利政策を行なった日本です。

 

低金利政策、金融緩和措置を取っていた日本の円は売られ、

キャリー・トレードが大規模になされていた2006年から2007年にかけては

年間20兆円を超える規模で行われていました。

 

この間に対円で大きく上昇したのが、新興国やオージードルといった高金利通貨です。

 

日本の銀行にお金を預けていても金利がつかないため、

高金利通貨が買われた時代でした。

 

しかし、上昇相場と言うものは永遠に続くわけではありません。

 

 

 

2008年のリーマンショックで円が売られるトレンドが一変!

今度は35兆円の返済が起こり、円高の要因となりました。

 

金融市場が急速に「リスク回避」に向かう中でキャリー・トレードは縮小し、

その際にもっとも下落した通貨というのが、新興国やオージードルといった高金利通貨です。

 

 

 

では、行き過ぎたキャリーが終わるときとはどういったときかというと、

調達通貨の金利、今回の場合ならば米国の金利が反発するときです。

 

資金調達コストが上昇すればドルの返済が拡大するため、

我先にと米ドルの買い戻しが増えることになります。

 

 

アメリカの2年債、ならびに10年債の利回りは記録的な下がり過ぎの局面を迎えており、

アメリカの金利が反発上昇する可能性に注意すべきでしょう。

 

下げすぎたあとの反発はよく起こることで、

米国債利回りの動きもチェックしておきたいところです。

 

 

これらの金利が上昇したときはドルの買戻しが起こり、ドルは反発を起こします。

 

反発に備えるためにも、反発のタイミングを国債利回りからも判断してみてください。

 

以上

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

国債利回りの金利が上昇すれば、ドルが上昇するとすでに警告済みですが、

今はちょうどそのような状況となっています。

 

アメリカの10年国債利回りは、10月初旬に下げ続け、反転している情勢なのです。

 

107日の2.385%を底に、1014日に2.5%にのっけてから上昇が加速して

昨日は2.64%ぐらいまで上昇してきています。

 

 

そうなると、ドルキャリートレードがやりづらくなります。

 

今までは低金利だからこそドルを借りていたにもかかわらず、

アメリカの金利が上昇してくるとなると、ドルの借り入れコスト

も増えるため、ドルキャリートレードの巻き戻しが起こります。

 

つまり、低金利のドルを借りて高利回り商品に投資していましたが、

ドルの金利が上がったことで、豪ドルなどの高利回り商品を売って、

ドルを買いなおす動きが起こるわけです。

 

だから、下のような関係が成り立つのです。

 

2,10年国債利回り上昇  ドル高

2,10年国債利回り下落  ドル安

 

米国債利回りとドルの推移は、相関関係が高いので、

ドルの動きを正確に把握するための指数として活用してください。

 

そうすれば、米金利が上昇していく局面で、ドルが下がっている

というマーケットの動きの本質を理解できます。

 

 

P.S.

チャート分析と金融市場動向を組み合わせ、二つの条件がマッチング

したときにエントリーすれば、大きな利益拡大のチャンスにもめぐり合えます

 

 

このページトップへ